コレステロールを下げるには

DHAとEPAの違いとは?

DHAとEPAの違いとは?

青魚に多く含まれている健康に役立つ成分です。

 

魚の脂にはDHAとEPAの両方が必ず含まれています。

 

中性脂肪やコレステロールを減らしたり、頭の働きを良くする効果があります。

 

同じ様な成分だというイメージがありますが、人体に働きかける場所や具体的な効果など明確な違いがあります。

 

両方の成分を紹介しながら、違いについてもご説明して行きます。


DHAとは?

正式名称は「ドコサヘキサエン酸」です。

 

野菜や豆類からも摂取出来ますが、特にマグロ・カツオなどの魚に豊富に含まれています。

 

人間の体に必要な必須脂肪酸です。
脂肪酸とは脂質を作っている成分の事で、常温で固まりやすい飽和脂肪酸と固まりにくい不飽和脂肪酸に分類されます。
不飽和脂肪酸の中で、体内で合成しづらく外からの摂取が必要なものが必須脂肪酸です。

 

DHAが注目されるきっかけとなったのは、1989年に行われた研究です。
イギリスの研究者が日本の子供の知能指数が高い理由について研究し、日本人が魚を食べる習慣と深く関係している事を解明しました。

 

この発表を受けて世界的に注目度が高まり、各国で臨床試験が繰り返されました。
その結果、現在では血液をサラサラにしたり、中性脂肪やコレステロールを下げる効果も確認されています。

 

DHAは脳を構成する約140億個の脳細胞膜に存在しています。
人間の脳は水分を除いた約半分が脂質で、そのうち4〜5%がDHAです。

 

更に記憶力や学習能力を司る海馬には、脳の他の部位の2倍以上存在します。
脳の活動を活性化させる重要な成分で、海馬にあるDHAの量が頭の良さに繋がるとされています。

 

また、脳内に取り込まれたDHAは細胞膜を柔らかくします。


神経伝達物質を受け取る脳の神経細胞(ニューロン)の働きをアップさせ、脳の伝達性を高めます。
いわゆる「頭が硬い・柔らかい」の柔らかい状態にしてくれます。

 

 

受験勉強中の学生や、認知症を予防したいお年寄り向けにDHAのサプリメントが多いのはこうした理由からです。

 

人間の脳細胞は3歳ぐらいまでに完成し、20歳を過ぎると減る一方と言われています。
しかし、DHAを摂取すれば残った脳細胞を活性化させ、減って行く脳細胞を補う事が出来ます。
DHAの脳に関する効果に年齢は関係なく、記憶力や学習能力の維持・向上が可能です。

 

DHAは脳に多く存在している成分なので、摂取すると優先的に脳に取り込まれます。
脳の入口には血液脳関門があり、脳に必要な物質と必要ない物質を選別しています。
このゲートを突破出来るのはDHAを含めた数少ない成分なので、継続して摂取するとより効果が高まります。

EPAとは?

正式名称は「エイコサペンタエン酸」です。

 

イワシ・サバ・アジなどの青魚に豊富に含まれています。
鮮度が良く、脂が乗った旬の魚にはより多くのEPAが含まれています。

 

 

血管や血液の健康維持に欠かせない成分で、多くの医薬品や健康食品に使われています。
以下の効果があります。

  • 血液をサラサラにする
  • 血流を改善する
  • 血栓が出来にくくする
  • 血管年齢を若く保つ
  • 中性脂肪を下げる
  • 心臓病・心筋梗塞・脳梗塞・動脈硬化・高脂血症を防ぐ

 

DHAと同じ不飽和脂肪酸&必須脂肪酸です。
AA(アラキドン酸)も同じ必須脂肪酸ですが、AAは肉やリノール酸(植物油の一種)に偏った食事をしていると体内で増加します。

 

EPAの働きが最初に発見されたのは1960年代です。
デンマークのダイアベルグ博士が、デンマークの自治領であるグリーンランドのイヌイットを対象に行った疫学調査がきっかけでした。

 

イヌイットは野菜をほとんど食べず、アザラシなどの肉を主食にしています。
ヨーロッパ人は牛・豚・羊などが中心ですが、同じ肉食なのは変わりありません。
にも関わらず、イヌイットは心筋梗塞で亡くなる人がヨーロッパ人よりも圧倒的に少なかったのです。

 

これを不思議に思ったダイアベルグ博士が調査した所、イヌイットの血液中にはヨーロッパ人と比べてとても多いEPAが含まれている事が分かりました。
そのEPAはアザラシなどが主食にする青魚に豊富に含まれているものだったのです。
この発見以来、世界中の様々な学者によって研究され続けています。

DHAとEPAの違い

○血液をサラサラにする効果はEPAの方が高い
血中の中性脂肪や悪玉コレステロールの濃度が高くなったり、血糖値が上がったりすると、血液は粘性を増してドロドロになります。
DHAとEPAはこれを改善し、動脈硬化や高血圧症などの予防に効果を発揮しますが、その働きには違いがあります。

 

DHAは血管や細胞膜を柔らかくして血流を促進します。
EPAは高い血小板凝集抑制作用によって血栓を予防し、血流を促進します。

 

血栓を防いで血液を潤滑にする効果はEPAの方が高く、EPAの血液の健康維持の働きをDHAで完全にカバー出来るとは言えません。
実際、DHAとEPAを摂取すると血中のEPA濃度は比較的順調に上がって行きますが、DHAの濃度はあまり変化がありません。

○神経系に働きかけるのはDHAだけ
DHAとEPAは摂取すると小腸で吸収され、肝臓を通って血液に入ります。


その後、DHAは神経系の細胞の成分となる為に血流に乗って脳まで送られ、血液脳関門を潜り抜けます。

 

DHAは視力を良くする為にも必要な成分で、血液網膜関門も突破出来ます。
血液網膜関門は網膜色素上皮層にあり、血液脳関門と同様、特定の成分だけが網膜に届く様に守っています。
DHAは網膜の脂肪の40〜60%を占めています。

 

一方、EAPはどちらの関門も突破出来ないので、神経系への働きかけはありません。

○DHAは乳幼児に、EPAは成人に
EPAは純度がほぼ100%の医薬品で研究が積み重ねられて来たので、人間が摂取するとどうなるかがはっきり解明されています。

 

一方、DHAは100%の濃度のものを人間が摂取した研究はほとんどありません。
EPAも混ざった魚油による研究の結果が広まっているのが実状です。

 

EPAは確実に血液や血管の健康維持に役立っている事が分かっていますが、DHAについて確定しているのは脳や神経に存在しているという事までです。
現時点では、脳が作られる成長期の乳幼児はDHA、体が出来上がっている成人はEPA
を摂取すべきという結論に至ります。

DHAとEPAの上手な摂取の仕方

DHAは乳幼児向けというお話をしましたが、脳に重要とあれば成人でもしっかり摂取しておきたいですよね。

 

魚油には必ずDHAとEPAの両方が含まれているので、魚油を摂取すればDHAが欠乏する事はありません。
また、DHAは必須脂肪酸でありながら、体内でEPAから作られる成分でもあります。

 

逆にEPAは摂取しないと減って行く一方です。
食品やサプリメントを選ぶ際は、DHAよりもEPAの含有量を重視しましょう。

サプリメントの摂取の仕方

サプリメントは食事よりも効率的にDHAやEPAを摂取出来ます。
より効果が高くなるポイントや注意点を踏まえて、自分に合ったサプリメントを選びましょう。

 

一緒に摂取すると相乗効果がある

DHAは脳や網膜に働きかけ、記憶力や視力をアップさせます。
一方、EPAは血液に働きかけ、血栓や中性脂肪が溜まるのを防ぎます。

 

働きが違うので、一緒に摂取すると効果の幅が広がります。
また、血流促進・アレルギー予防・精神安定作用などは一緒に摂取する事でより効果が高まります。
両方含まれているサプリメントを選びましょう。

 

過剰摂取に注意

DHAもEPAも過剰摂取によって、吐き気・下痢・血が止まりにくくなるなどの副作用が出る可能性があります。
2つ併せて1日3g以上の摂取は危険です。

 

厚生労働省が定めたDHAとEPAの目標摂取量は2つ併せて1日1gです。
サプリメントは目安の摂取量を守り、魚を食べる時も気を配って下さい。

 

魚の場合、DHAとEPA併せて1gの量は大きめの切り身一切れ分(約90g以上)です。
お刺身ならマグロのトロが2〜5切れ、ハマチが3〜5切れです。
脂が乗っている方が含有量が高いので、なるべく新鮮な魚を食べましょう。

 

また、焼く・煮る・揚げるなどの調理をすると含有成分の20%が流れ出てしまいます。
お刺身など、なるべく生のままで食べるのが望ましいです。
調理する場合はホイル焼き・蒸し焼き・煮込みなど、魚から出た油や煮汁を一緒に食べられる方法がおススメです。

 

また、血を固まりにくくする薬や血圧を下げる薬を飲んでいる人も注意が必要です。
DHAとEPAには血行を促す作用と血圧を下げる作用があるので、薬の効果がアップして出血したり血圧が下がり過ぎたりする可能性があります。
サプリメントを摂取する前に医師に相談して下さい。

まとめ

働きは違えど、どちらもコレステロールの改善に効果的な成分である事には変わりありません。

 

EPAが豊富に含まれている食品やサプリメントを選び、DHAとEPAの両方が十分な状態をキープしたいですね。

ホーム RSS購読 サイトマップ